2005年11月25日

第4節 肝疾患による障害

肝疾患による障害の程度は、次により認定されます。

1 認定基準

 「障害の程度と障害の状態」

 肝疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、
 治療及び病状の経過、具体的な日常生活状況により、総合的に認定される
 ものです。


2 認定要領

(1) 肝疾患による障害の認定の対象は、慢性かつびまん性の肝疾患の結果
   生じた肝硬変症及びそれに付随する病態(食道静脈瘤、肝癌を含む)
   です。

(2) 肝疾患での重症度判定の検査項目及び異常値の一部を示すと次のとおり
   です。


  検 査 項 目     基 準 値    中等度の異常    高度異常
       (単 位)


  総ビリルビン    0.3〜1.2     2以上3未満      3以上
       (mg/dl)

  血清アルブミン   4.2〜5.1     2.8以上3.5未満    2.8未満
       (g/dl)

  血小板数       13〜35     5以上10未満       5未満
       (万/μl)

  プロトロンビン時間
          (%)  70〜130    40以上50未満      40未満
          (秒)   10〜14    4以上6未満の延長   6以上の延長

  アルカリフォスファターゼ
      (Bessey法) 0.8〜2.3    3.5以上10未満       10以上

  コリンエステラーゼ           診療施設基準値に対し、明らかに
                          病的な異常値のもの

  腹  水                  中等度(※)     高度(※※)

  脳  症  (昏睡度分類)         T度(※)     U度以上(※※)

  
  (※)治療により軽快するもの  (※※)治療により軽快しないもの
  
  (注)アルカリフォスファターゼ及びコリンエステラーゼの検査成績は、測定
     方法や単位により異なるので要注意。


(3) 各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりです。


 障害の程度と状態

 【1級】 前記(2)の検査成績が高度異常を示すもので、かつ、一般状態区分表
     のオに該当するもの

 【2級】 前記(2)の検査成績が中等度の異常を示すもので、かつ、一般状態
     区分表
のエまたはウに該当するもの

 【3級】 前記(2)の検査成績が中等度の異常を示すもので、かつ、一般状態
     区分表
のウまたはイに該当するもの


(4) なお、障害の程度の判定に当たっては、前記(2)の検査成績によるほか、
   他覚所見、他の一般検査及び特殊検査の検査成績、治療及び病状の
   経過等も参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合
   的に認定されます。

(5) 食道静脈瘤は、胃・食道静脈瘤内視鏡所見記載基準及び治療の頻度、
   治療効果を参考とし、肝機能障害と併せて、総合的に認定されます。

(6) 検査成績は、その性質上変動しやすいので、肝疾患の経過中において
   最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて認定
   されます。

(7) 肝硬変は、その発症原因によって、病状、進行状況を異にするので、
   各疾患固有の病態に合わせて認定されます。

(8) 慢性肝炎は、原則として認定の対象としませんが、GOT(AST)、GPT
   (ALT)が長期間にわたって100以上の値を示し、かつ、軽易な労働
   以外の労働に支障がある程度のものは、3級と認められます。
posted by オカタツ at 00:38| Comment(0) | 第4節 肝疾患による障害