2005年11月08日

第1節 呼吸器疾患による障害 その1

呼吸器疾患による障害の程度は、次により認定されます。

1 認定基準

 呼吸器疾患による障害については、次のとおりです。

 障害の程度と障害の状態

 【1級】身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が
     他の部位の障害と同程度以上と認められる状態であって、
     他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることが
     できない程度のもの

 【2級】身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が
     他の部位の障害と同程度以上と認められる状態であって、
     日常生活が著しい制限を受けるか、または日常生活に著しい
     制限を加えることを必要とする程度のもの

 【3級】身体の機能に、労働が制限を受けるか、または労働に制限を
     加えることを必要とする程度の障害を有するもの

  
  呼吸器疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績(胸部
  X線所見、動脈血ガス分析値等)、一般状態、治療及び病状の経過、年齢、
  合併症の有無および程度、具体的な日常生活状況等により総合的に認定
  されるものであり、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の
  療養を必要とするものであって、長期にわたり安静を必要とする
  病状が、他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることが
  できない程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか
  または日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを
  2級に、また、労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加える
  ことを必要とする程度のものを3級に該当するものとして、それぞれ
  認定されます。


 ※太字部分は、前回お届けした「障害認定基準 資料その1」に該当します
  が、説明の中でどのような位置を占めるかをみていただくために、本節で
  のみ記載しています。次節以降では省略してお届けします。


2 認定要領

 呼吸器疾患は、肺結核、じん肺及び呼吸不全に区分されます。

A 肺結核

(1) 肺結核による障害の程度は、病状判定及び機能判定により認定され
   ます。

(2) 肺結核の病状による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績
   (胸部X線所見、動脈血ガス分析値等)、排菌状態(喀痰等の塗抹、
   培養検査等)、一般状態、治療及び病状の経過、年齢、合併症の有無
   及び程度、具体的な日常生活状況等により総合的に認定されます。

(3) 病状判定により各等級に相当すると認められるものを一部例示すると
   次のとおりです。

 【1級】 認定の時期前6月以内に常時排菌があり、胸部X線所見が日本
     結核病学会病型分類(以下「学会分類」という)
のT型(広汎空洞型)
     またはU型(非広汎空洞型)、V型(不安定非空洞型)で病巣の
     拡がりが3(大)であるもので、かつ、長期にわたる高度の安静と
     常時の介護を必要とするもの

 【2級】 1 認定の時期前6月以内に排菌がなく、学会分類のT型若しくは
       U型またはV型で病巣の拡がりが3(大)であるもので、かつ、
       日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を
       加えることを必要とするもの

      2 認定の時期前6月以内に排菌があり、学会分類のV型で病巣の
       拡がりが1(小)または2(中)であるもので、かつ、日常生活が
       著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを
       必要とするもの

 【3級】 1 認定の時期前6月以内に排菌がなく、学会分類のT型若しくは
       U型またはV型で、積極的な抗結核薬による化学療法を施行して
       いるもので、かつ、労働が制限を受けるか、または労働に制限を
       加えることを必要とするもの
     
      2 認定の時期前6月以内に排菌があり、学会分類W型であるもので、
       かつ、労働が制限を受けるか、または労働に制限を加えることを
       必要とするもの

(4) 肺結核に他の結核または他の疾病が合併している場合は、その合併症の
   軽重、治療法、従来の経過等を勘案した上、具体的な日常生活状況等を
   考慮するとともに、「障害の程度」及び本節「1 認定基準」を踏まえて、
   総合的に認定されます。

(5) 肺結核及び肺結核後遺症の機能判定による障害の程度は、「C 呼吸
   不全」の認定要領によって認定されます。

(6) 加療による胸郭変形は、それ自体は認定の対象となりませんが、肩関節
   の運動障害を伴う場合には、「上肢の障害」として、その程度に応じて併合
   認定の取り扱いを行います。

(7) 「抗結核剤による化学療法を施行しているもの」とは、少なくとも2剤以上
   の抗結核剤により、積極的な化学療法を施行しているものをいいます。
posted by オカタツ at 09:49| Comment(2) | 第1節 呼吸器疾患による障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。

最近、肺結核と診断されて色々と検索していたらここに辿り着きました。

現在海外在住なので、日本とは異なり自宅療養をしています。

単純な疑問なのですが、@海外在住日本人も障害者認定が受けられるのでしょうか?日本の保険等は支払っています。A肺結核の状態は治療によって変わると思いますが(空洞化等)、どの様に1-3級までの認定を行うのでしょうか?

分からない事ばかりで困惑気味です・・・

宜しくお願い致します。
Posted by MASA at 2005年11月13日 13:39
MASAさん はじめまして。

@について
「日本の保険等を支払っている」ということが、「国民年金に任意加入されている」ことであると解釈してお答えします。

海外在住であっても、資格要件や納付要件を満たされたうえで、障害状態に該当すれば、障害認定を受けることは可能です。ただし、診断書等の書式は、日本国内で使われているもので請求しなければなりません。

Aについて
肺結核に対する障害認定は、病状判定及び機能判定によって認定されます。
したがいまして、障害認定日における肺結核の病状が、「A 肺結核」にあるような障害状態にあり、かつ、検査成績において、「C 呼吸不全」にあるような異常が認められる場合に認定されるものと考えます。

MASAさんの場合、自宅療養をされているということは、「現在は排菌がない(あるいはほとんどない)」状態なのではないかと推察します。(国によって扱いが異なることもあるかも知れませんが・・・)

「肺結核の発病=障害状態」ということではありません。あくまでも、初診日から1年6月経過した障害認定日において、なお障害等級に該当するような重篤な状態にあることが要件となろうかと思います。

後遺症が残らず、少しでも早く全快されることを祈ります。
by オカタツ
Posted by オカタツ at 2005年11月15日 02:42
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: