2005年09月19日

身体障害者手帳と障害年金 その4

今回とシリーズ最終回の次回は、このブログのテーマであります「内部疾患」
に絞った形で、身体障害者手帳(以下「手帳」)と障害年金(以下「年金」)の
制度を対比させます。

【総論的要件】

 順序が逆になりましたが、「その2」で【障害の種類】として列挙したうちの、
 手帳と年金それぞれにおける「内部疾患の総論的な要件」を示します。

 手帳:永続し、かつ日常生活が著しい制限を受ける程度であると認め
    られるもの

    家庭内での日常生活あるいは社会生活に生ずる支障の程度に
    よって、1級、3級、4級(「ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能
    障害」のみ2級あり)と認定されます。

 年金:疾病の認定の時期以後、少なくとも1年以上の療養を必要と
    するもの

    日常生活あるいは労働が制限を受ける程度によって、1級、2級、
    3級と認定されます。(なお、「その3」でも示しましたとおり、内部
    疾患で「障害手当金」に該当することはありません)


【各論的要件】

 手帳「その2」で列挙したままを示します。
  
  a)心臓機能障害(1、3、4級)
  
  b)じん臓機能障害(1、3、4級)
  
  c)呼吸器機能障害(1、3、4級)
  
  d)ぼうこう、または直腸機能障害(1、3、4級)
  
  e)小腸機能障害(1、3、4級)
  
  f)ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害(1級 〜 4級)
   
   ※d)〜f)については、政令で定められています。


 年金「その2」で列挙した項目についての細分類並びに一定の基準が      
    示されている具体例を挙げます。

  I 呼吸器疾患による障害
   
   ア.肺結核  イ.じん肺  ウ.呼吸不全
  
  J 心疾患による障害
   (心臓だけでなく血管を含む循環器疾患で、血圧は除く)
   
   ア.弁疾患  イ.不整脈  ウ.虚血性心疾患  エ.心筋疾患
  
   〔具体例〕ペースメーカーまたは人工弁の装着 : 3級

  K 腎疾患による障害
  
   〔具体例〕人工透析療法施行 : 2級

  L 肝疾患による障害
   (主体となるのは肝硬変症及びそれに付随する病態で、慢性肝炎は
    原則認定の対象外)
  
   〔具体例〕GOT、GPTが長期間高値の慢性肝炎 : 3級

  M 血液・造血器疾患
   
   ア.難治性貧血群(再生不良性貧血、溶血性貧血 等)
   
   イ.出血傾向群(血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症 等)
   
   ウ.造血器腫瘍群(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫 等)

  N 代謝疾患による障害
   (主体となるのは糖尿病で、糖尿病合併症による障害は、それぞれの
    部位の認定基準による ; 例えば目・神経系統・腎疾患の障害等)
  
   〔具体例〕インスリンによるコントロールが不良の糖尿病 : 3級

  O 悪性新生物による障害
   
   ア.悪性新生物そのものにより生じる局所の障害
   
   イ.悪性新生物そのものによる全身の衰弱または機能の障害
   
   ウ.悪性新生物に対する治療の結果として起こる全身衰弱または
     機能の障害

  P 高血圧症による障害
  
   〔具体例〕悪性高血圧症 : 1級
        大動脈解離や大動脈瘤を合併した高血圧 : 3級

  Q その他の疾患による障害
   
   ア.腹部臓器・骨盤臓器の術後後遺症
   
   イ.a)人工肛門の造設 : 3級
     b)新膀胱の造設または尿路変更術の施行 : 3級
     c)人工肛門の造設、かつ、新膀胱の造設または尿路変更術の
       施行 : 2級
   
   ウ.難病
   
   エ.臓器移植

 
 なお、今回示しました年金での内部障害(I〜Q)につきましては、今後
 ご紹介する予定の「障害認定基準」のほんの一部で、“見出し”程度にしか
 過ぎませんが、手帳の制度と比べて、明らかに多くの種類の内部障害が
 網羅されていることをご理解いただけたのではないでしょうか。
posted by オカタツ at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 身障者手帳と障害年金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ハート・プラスさんのHPからたどり着きました、内部は見えないだけに情報も不足していて市役所でも親身に対応してもらえないようですね。

知識の豊富な方にどんどんこのようなサイトで啓発してもらいたいです。
Posted by カール at 2005年10月07日 13:37
カールさん、はじめまして。<(_ _)>

一個人では、「ハート・プラスの会」さんのような組織立った活動は
できませんが、情報を地道にお伝えしていくことで、少しずつでも
認知していただけるようになるものと考えています。

またの来訪をお待ちしています。
by オカタツ
Posted by オカタツ at 2005年10月08日 10:40
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