「その1」「その2」で、身体障害者手帳(以下「手帳」)と障害年金(以下
「年金」)はどのような方が対象になるのかを示しましたが、実際には
どちらの制度にしても、申請あるいは裁定請求をしない限り、その
メリットを享受することができません。
今回は、手帳あるいは年金の対象になる方が、手帳を申請し、あるいは
年金を請求した場合に、どのような制度上の利点があるかをみてみます。
【制度上の利点】
手帳:利用できる福祉制度を例示すると、次のようなものがあります。
ただし、障害等級や所得、自治体によっても、サービスの内容が
異なりますし、もっと他の有用な制度があるかも知れません。
対象となる方は、お住まいの市区町村でご確認ください。
@ 更生医療の給付
※更生医療とは、身体障害者の日常生活能力及び職業能力の増進の
ために、その障害程度を軽減したり、回復させたりする目的で
行う医療のこと
A 補装具(義肢、車いす、補聴器等)の交付・修理
B 日常生活用具(浴槽、特殊便器、特殊寝台等)の給付・貸与
C ホームヘルプサービス、ショートステイ、デイサービス等の利用
D 税の控除(所得税、相続税、住民税の障害者控除)
E 税の減免(自動車税、自動車取得税等)
F JR・私鉄・バス等旅客運賃の割引
G 高速道路(有料道路)通行料金の割引
H その他
年金:手帳の制度では、様々な福祉サービスが受けられますが、年金に
つきましては、当然の如く「年金」が支給されます。
障害年金の給付には、障害基礎年金(1級・2級)と障害厚生年金
(1級〜3級)があることは「年金制度の基礎 その1」でもお話し
しました。しかしながら、厚生年金の給付には、3級だけでなく、
「障害手当金」という“一時金”の制度もあるのです。
“手帳との対比”という意味では、話が少し逸れてしまいますが、
ここで、ごく簡単に「障害手当金」の受給要件に触れておきます。
なお、「障害年金の受給要件 その1〜その4」でお話ししました
「資格要件」と「納付要件」については、障害厚生年金と同様の
要件を満たしている必要があります。
『 障害手当金は、初診日から5年以内に傷病が“治った”場合で
あって、障害年金には該当しない程度の障害が残った者に支給
される、厚生年金独自の一時金の制度です 』
ちなみに、「内部疾患」は“治っていない”重篤な状態だからこそ、
障害等級に該当するわけですから、治ってしまったら障害年金の
対象とはなりません。つまり、内部疾患では“治った”ことが条件
である「障害手当金」が支給されることはあり得ないわけです。
さて、これまで3回にわたって、手帳と年金の制度全体を対比させて、
客観的にみてきましたが、次回は、ブログのテーマである「内部疾患」に
ついて、両者を対比させてみます。
2005年09月16日
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